2017-11

言葉の力 - 2010.05.18 Tue

言葉の力 ヴァイツゼッカー演説集 (岩波現代文庫)言葉の力 ヴァイツゼッカー演説集 (岩波現代文庫)
(2009/11/13)
永井 清彦

商品詳細を見る


身代わりつながり読書シリーズ。
桔梗さま紹介の「荒れ野の四十年」を読みたくて。

とは言っても、読むのに三週間くらいかかっているので・・・・・。
いろいろと脳内に足りないものがいっぱいな自分の感想なので・・・・・。
ええ、もうなんかいろいろすみません。それでもよろしければ。

以下。胸に響いたところの引用とか。


 自らの故郷を忘れられる民族が平和に愛情を寄せるなどということを信じるわけにはまいりましょうか。
 いや、平和への愛とは、故郷を忘れず、まさにそのためにこそ、いつも互いに平和で暮らせるよう全力を挙げる覚悟をしていることであります。追われたものが故郷に寄せる愛情は復讐主義ではないのであります。


自分の由来について・・・・・。

人間は何をしかねないのか―これをわれわれは自らの歴史から学びます。


しかねないのか。してしまうのか。
「荒れ野の四十年」より

 根なし草の世界市民ではヒューマンな態度に説得力がありません。寛容が花を咲かせるのは、根を失って普遍的な融合をしている場ではなく、自らの立場を意識している所であります。この意識があってこそ他人の立場に対する尊敬の念が生まれます。


自分があってこその他人。他人があってこその自分。

自分が受け入れられている、自分の尊厳が重んじられている、と分かっているときに<安全に保護されているという感じ>が生まれます。


自衛ということばについて考えさせられました。軍隊・兵役・・・・・身近ではないからと目を背けていないか。
「パトリオティズムを考える」より

合意が求められ、妥協への力が発展しました。節度と中庸の感覚が生まれました。


合意と妥協。節度と中庸。努力したい。

皆さん、われわれには自己満足する理由はなく、基本法の下で天使になったわけでもありません。われわれが行っているのは人間としての業であり、したがってつねに完成することはありません。しかしだからといって、自らを否定する理由もありません。あるがままの自分を受け入れ、ともに達成したことを安心して承認してよいのです。


あるがままの自分を受け入れる。難しい。

しかし、素人も政治家と同様、専門家ではないからといって、自らの役割を過小に見積もる理由はありません。共に絶えず新たに批判的な問いをする権利と義務をもっています。共に考える風潮がなくなってゆくことが、社会に対する最大の害です。


権利と義務。・・・・・見ること知ること。

誰も真実を手にしてはいません。自分は真実を握っているなどと考えて、他人の自由を制限してはなりません。しかし真実をめぐる争いなしにすますわけにはいきません。有権者も政治家も、老いも若きも、男も女も、素人も専門家も、われわれ全員が自由と真実の探求とを結びつけつつ将来の問題の解決に参加する必要があります。


参加することの重要性。
「基本法」より

 DDRで詩作をしてきたハインツ・チェホフスキーがいう「言葉で他人の拳を開く」、このことがショアレンマーにとっては重要でした。非暴力に全幅の信頼を置いたばかりでなく、ルターに忠実に従い言葉の力にも信を置いていました。DDRに生き、ここに留まること、そして真実とともに生きようとする試みで降伏しないこと、これを助けてくれた作家たちの詩や文章を感謝して受け取りました。彼は当時のDDRの体制批判的な作家ライナー・クンツェ、トマス・ブラッシュ、ヴォルフ・ビァマン、クリスタ・ヴォルフなどの名を挙げ、この人たちは政府を安定させはしなかった、そうではなく彼や友人たちを安定させてくれた、と述べています。


この文章を読んで涙が出た。挙げられた作家も作品も知らないということはここでは追求しないでください。
「言葉の力」より
 

戦争での罪や不正を公平に判断するには、歴史の真実に目を閉ざしてはなりません。この真実は不正を克服し、新たに相互の信頼を打ち樹てるという目的に役立ちます。これらが可能なのは、すべての側が独善を排している場合であります。


公平な判断の難しさ。
 

過去の出来事について広く公に議論することは不可欠であり、結局は有益なものであります。議論の結果、より誠実になれるからで、これは国の内外にとって大きな価値があります。人間同士の個人的な付き合いの上での経験が、国と国の関係にも当てはまります。ときには謝罪が必要ですが、嘘偽りのない謝罪でなければ効果がありません。信じてもいない謝罪なら、むしろ止めておくべきでしょう。本気でなければ、謝罪などしない方がましです。


謝罪などしない方がまし。自分を省みて反省する。
「水に流してはならない」より

いろいろと考えさせられました。
「プラハの春」「ベルリンの秋」 春江一也著 集英社
を思い出しながら。

余談。
リヒャルトとか白バラとか・・・・・。
出てきます。
スポンサーサイト

● COMMENT ●

桔梗さま

コメントありがとうございます。

> 格調高いですけど、確実に胸に響くものがあって、わたしは好きです。

・・・・・格調高いかどうか演説というものを恥ずかしながら良く知らないのでなんとも。
物語り好き(笑)には読みやすかったです。
訳者さん(先生と呼ぶべきか?)のセンスかもしれませんが。
信仰をもって、真摯に向き合う。ということを考えさせられました。
物事に取り組む時に共通の認識による倫理観をもつ。ことの必要性みたいなことも感じました。
倫理ということを考える時に日本は無宗教?ということで難しいのかな?とか。
だからといって、一神教を支持するわけではありませんが。
神社もお寺も好きだ。詳しくも信仰もしていないけど(笑)。

> ナチスは合法的に誕生したという事実。ドイツの犯してしまった罪、そして背負っていくものの重さ、それらに対して真摯にセンシティブに受け止めていること……。
> 正面から向き合い続けていく努力とその難しさ。

答えが出なくても正面から向き合うことが大切だと思います。
クサイモノニ蓋をしてはいけないし、水に流してもいけない。と。
日本はあまりにも教育の中で情報を与えていないと思います。
私も含めてモノを知らなさ過ぎる。
真実・事実を知ることがまず必要かと。

> 「言葉の力」を、信じたいですね。

全くです。
くだらない言い訳なんかいらないから目指す方向が見える言葉が欲しいと思いました。

基地とか畜産も含めた自国の食料自給率とか教育における倫理とか。
なんかぐるぐるしていました。
ご紹介ありがとうございました。
そして知らない言葉が多すぎる自分の脳内にもがっかりしました。
電子辞書・・・・・ものすごい魅力的(笑)。
ドイツ語も調べられるなんて素敵過ぎ。


拝見しました

現代文庫の方を読まれたのですね。
どうですかー??
格調高いですけど、確実に胸に響くものがあって、わたしは好きです。
ナチスは合法的に誕生したという事実。ドイツの犯してしまった罪、そして背負っていくものの重さ、それらに対して真摯にセンシティブに受け止めていること……。
正面から向き合い続けていく努力とその難しさ。
「言葉の力」を、信じたいですね。
わたしもこちらも読んでみようかなと思いました。


管理者にだけ表示を許可する

表紙 «  | BLOG TOP |  » 白バラ

プロフィール

moa

Author:moa
水瓶座  AB型
いくつになっても
  乙女心は必携です。
【みがはくは身代わり伯爵の略?】

クリックで救える命がある。

クリックで救える命がある。

継続は力なり。 ちりも積もれば。

むらっくくん

博物館・美術館、図書館、文書館、公民館の被災・救援情報

無力ですがせめて応援だけでも。

FC2カウンター

カテゴリ

はじめまして (1)
日々の徒然 (106)
みがはく (223)
みがはく感想記事一覧 (1)
雨が上がると (34)
記事一覧 (1)
読後の感想 (91)
感想記事一覧 (1)
コミックス (13)
トラックバックテーマ (6)
未分類 (4)
ファイルアップ (0)

最新記事

竜退治と世界征服への野望

いつもお世話になっております。

最新コメント

mail

何かありましたらお気軽にどうぞ。 素早い行動はできませんが(汗)。

検索フォーム