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tewotunagou4

雨が上がると 14

雨が上がると虹がかかる。

ということで、何を血迷ったのか(笑)。
降ってきたので書いてみました。

いちゃラブも原作「身代わり伯爵」の雰囲気も無い自己満足です。
意地っ張りな乙女だけです。

出版社、原作者とは一切関係ありません。
何を読んでも大丈夫な方だけどうぞ。

以下、二次というもので。






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『白い花びら』

(・・・・・雪が降りそうだわ。伯爵はどうしているかしら?・・・・・それに、お兄様・・・・。ミレーユは会えたのかしら?)
夕暮れはあっという間に通り過ぎて、真っ暗になった王宮の庭を眺める。
シアランはアルテマリスより温暖な気候だ。
しかし、直面している現実は厳しい。そして、子供であるセシリアには、直接情報を得る手段もない。
白百合騎士団副長であるカインは、寝ずの番として・・・・・というより、本人の生活習慣によるものが大きいと思うが、団長命令だということで、常に傍についていてくれる。

(懐には猫が何匹入っているのかしら?守護霊を見る彼のことだから、現実の生き物には興味がないのだと思っていたけれど、猫だけは別らしいわね。けれども、黒猫だけ・・・・どこからやってくるのかしら?あまり追求してはいけない気がするけれど・・・・・。)

団長命令・・・・・それだけで、自分のことを気にかけていてくれる気がして、心は浮き立った。
平常でも、職務で各地を放浪している伯爵は、常に傍にいてくれるわけではない。
そして、王宮にいるからといって、目に入ってくるのは、華やかに装った美しい令嬢たちに囲まれている姿。
三歳という歳の差は、彼にとっては女性としてみるか、子供としてみるか、歴然としている。
・・・・・白薔薇乙女の会名誉会長の座が、祖母であるという事実がそれを如実に物語っている。

小さな赤髪の少女・・・偶然王女という身分であるだけで守られている存在。
この身分がなかったら、きっと出会うことも口をきく事もできなかった。
だから、きっとそれだけでも奇跡だったのだ。

(シアランへ向かう前、挨拶にやってきた伯爵はいつもと違っていたわ。ふて腐れて寝台にもぐり込んでいたわたくしに、強引に会いに来るなんて思いもしなかった。そして、指先に触れた唇・・・・・。)

初めて淑女として扱われたというのに、自分の態度は・・・・。
何度思い返しても現実だったとは思えない。

そして、無事に全てが解決することを心の底から、きっと誰よりも強い気持ちで祈っている。
彼らが危険な任務を遂行しているという事は十分承知している。
それでも、まぶしい笑顔がこの王宮で再び花開く様子を見ることができると信じている。

・・・・・だから、必ず無事で帰ってきて・・・・・。

窓の外でははらはらと白い雪が降り始めた。
・・・・・明日の朝にはこの雪で白薔薇をこっそり作ってみようかしら・・・・・。

~終わり~

最後までお付き合い下さりありがとうございました。
ロマンチックになってるといいな(願望)。
イロイロと失礼しました。
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【みがはくは身代わり伯爵の略?】

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