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雨が上がると 29 - 2012.06.22 Fri

雨が上がると虹がかかる。

ということで、何を血迷ったのか(笑)。
降ってきたので書いてみました。

いちゃラブも原作「身代わり伯爵」の雰囲気も無い自己満足です。
親友記念日おめでとう。一日遅れたけど…orz。

出版社、原作者とは一切関係ありません。
何を読んでも大丈夫な方だけどうぞ。

以下、二次というもので。






『まどろみ』

鳥のさえずりが聞こえる。
夜明け間近の仄明るい様子から、まだ起床の時間には早いことを知る。
少し肌寒いのか、くしゃみが出た。
もぞもぞと暖かい寝台の中央へと移動する。

ぼんやりと天井を見つめながら、微かに香る花の香りに、思わずくすっと笑ってしまった。
昨晩の宴会は楽しいものだった。
お酒に弱いこの親友は、以前から、酔い止めの薬を探していたらしい。
今回ようやく思うような効果のものを手に入れたようだ。
しかし、酔って花の香りがするだなんて、本当に王子様だ。

普段はピリピリと怖い顔をしていることが多い彼は、端正な顔の造りをしているだけに、余計に迫力がある。
最近では、部屋で二人きりでいる時は、少し笑顔が増えた気がする。
素の自分でいいと言ってくれた彼の前では、ぼくも口元がほころんでしまう。

時折、夜中にうなされている様子は、酷く辛そうだ。
過去に経験したことを繰り返し夢に見るのだろう。
忘れたらいいのにとは決して思わないけれど。
ぐっすり眠れる日が少しでも増えたらいいと思う。
***

「今日は記念日だろ?いいお酒があるんだ~。一緒に呑もうね!」
「…記念日?ああ、そういえば。…記念日じゃなくても、いい酒が入ったら呑むんだろう?」
「そりゃあ、もちろん。でも、きみと一緒に呑むお酒は美味しい方がいいじゃないか!」
「…嫌味だな。」

ぷいと、拗ねたような顔をして窓の向こうを眺める様子に、思わず笑ってしまう。

パン屋の息子として育ったから、おじいちゃんやママが作ったパンを、お客さんたちから褒めてもらうことは誇らしかった。
お父上のお城では、見た目も豪奢な料理がたくさん出てきて、驚いたけれど。
こっそり厨房にも出入りして、作っている様子を見たら、もっと美味しくなった。

「あなたのお父上は、料理が気に入ると、食べ終わってすぐにも、作った料理人を褒めてくださるんですよ。」
そう聞いて、コロコロと表情の変わるお父上がもっと好きになった。
妹と同じ青灰色の瞳。
泣き虫で怒りん坊な彼女と、感情がすぐに顔に出るところがそっくりだ。
よく観察してみると、好みの味も実は似ているらしい。
だから、お父上に会うと、いつも以上に妹が恋しくなる。

「お父上が、美味しいよって言ったお酒だからね。味を覚えておくといいんじゃないの?」
「…エドゥアルト様が?」
「うん。由来もあるものらしいから、ほら、説明書。味覚音痴とはいっても、味の違いが分かるんだからすごいよね。」
「…別に何でも美味しく感じるだけだ。」
「はい。どうぞ。」
差し出された手に、お父上直筆の説明書を乗せると、
「ありがとう。」
そう言って、彼の口元がほころんだ。

「へぇぇ。魔女特製の酔い止め薬がようやくできたんだ?」
「ああ。まだ試験段階だけど。今日はちょうどいいだろう。」
「酔っぱらったきみもぼくは大好きだけどね。」
「……。」
「ま、とにかく。ぼくたちが出会ったことにかんぱーい!」
掲げたグラスをカチリとあわせて、酒宴は始まった。
***

背中が少し暖かくなった。
鳥のさえずりが聞こえてくるということは、朝になったのだろうか。

同室の親友は朝に強い。
それ以上に彼の双子の妹はもっと早起きで元気いっぱいに彼を起こしていたらしい。
禁断症状だから。と言って、よく母方の実家に帰る親友は、寄宿舎に戻ってくると、妹の真似!と言って、寝起きの悪い自分をものすごい勢いで起こしにかかる。
これ以上に元気いっぱいに起こしてくる妹というのは、一体どんな子なんだろうか。
自分の妹は体が弱かったから、眠っている時は、そっとして眠らせてあげたいと思っていたものだ。

少し目を開けると、外は明るくなってきているようだ。
一年で一番日が長い時期にあたるから、まだ眠っててもいい時間ということか。
ぼんやりとした頭で、今日の予定をさらう。

そして、昨日のことも思い出す。
酔い止めが効いたのだろうか。それとも、エドゥアルト様が美味しいというくらいだから、翌日には全く残らないのだろうか。
呑んだ翌朝としては、体調も気分も悪くない。
引き続き、酔い止め薬の研究は続けてもらおう。

初夏のさわやかな風が通り過ぎ、まぶしい陽射しに木々の緑がきらめく夏はもうあと少し。

~終わり~

いろいろと失礼いたしました。
親友二人の出会い記念日。ということで、酒宴の翌朝。
フレッドさんのサプライズは楽しそうですが、未だ最初のころはお互い様子見なのかしら?ということで、寄宿舎で酒盛りしてたら?を捏造。
二人の言い回しとか本当すみません。ムズカシイ。

安いお酒は悪酔いするよね…。と思いつつ。
高級なお酒が二日酔いしないかというとそれも知りませんが…。
エドゥパパは味のわかる男だと信じていますよ(笑)。
パパにデレデレしているリヒャルトさんが好きです(笑)。
博識なはず?のパパにいろいろと教わってうきうきしているのじゃないかと思うと可愛い(笑)。
そして、ルーディとフレッドさんがいつ知り合ったのかも気になる今日この頃です。
コンフィールドの事情もそのうち明かされないかしらね。

最後までのお付き合いありがとうございました。

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