2017-10

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雨が上がると 31 - 2012.10.31 Wed

雨が上がると虹がかかる。

ということで、未だ血迷っております(笑)。
降ってきたので書いてみました。

いちゃラブも原作「身代わり伯爵」の雰囲気も無い自己満足です。
双子の誕生日おめでとう!ということで。

出版社、原作者とは一切関係ありません。
何を読んでも大丈夫な方だけどうぞ。

以下、二次というもので。






『同じもの違うもの』


「おやすみ。フレッド。ミレーユ。」
「「おやすみなさい。ママ、おじいちゃん。」」
「ああ。おやすみ。」
いつものように挨拶をして、ジュリアとダニエルにそれぞれぎゅっと抱きついた後、フレッドとミレーユは自分たちの部屋へと向かった。

「ねえ。今日はどっちのベッドで眠るの?」
ミレーユは楽しそうに隣を歩く兄に訊いた。

「うーん。昨日はぼくのベッドだったから、今日はミレーユの方で。」
フレッドはにっこりとミレーユに笑いかけた。
「そうね!そろそろ寒くなってきたから、温かくなりそうなパンが売れると思うのよね。」
「相変わらず小麦大好きっこなんだからー。何か新作を思いついたの?」
「ええ!絶対売れると思うのよ!っていうか、売ってみせるわ!だから、フレッドも協力して!」
ミレーユはがしっとフレッドの襟元をつかむと、気合を入れた。

「ええー。どうしようかなー?」
かなりぎゅうっと首を絞められた状態ではあるが、フレッドはのほほんと小首を傾げる。
「もうっ!あんただってオールセンが一番になってほしいでしょ!?おじいちゃんの作るパンは最高なんだから!」
「フフッ。わかっているよ。きみの喜ぶ顔も見たいしね!」
「じゃあ、今から夜通し作戦会議よ!」
フレッドを引きずりながら、ミレーユは自分の寝台へと転がり込んだ。

***
「そろそろ眠った頃かしらね?」
「そうだな。今日も張り切ってフレッドと遊んでいたようだから。」
ダニエルは、孫たちの部屋の方を向くと、柔らかく微笑んだ。

養子に行ったはずなのに、頻繁に帰ってくる孫息子。
今回は明日の二人の誕生日に合わせての里帰りだ。
里帰りの度に養子先から山ほどの贈り物を持ち帰ってくるため、まだ家のあちこちに開けられていない箱が置いてある。
珍しいお菓子などは、ミレーユが一番楽しみにしているものだ。
贈り主は、わざわざ誕生日に開けてほしいと、フレッドに言付けてある。
それ以来、時折むうっと拗ねたような顔をしてジュリアは箱を見つめている。

「それじゃあ、届けてきましょうかね。喜んでくれるかしらね。」
部屋の隅に置いてあった包みを二つ取り上げると、ジュリアは肩をすくめた。
「喜ばないはずはないよ。随分と頑張っていたじゃないか。」
毎日の店の仕事と並行して、数か月かけて作った力作だ。

「父さんも一緒に行く?久しぶりにフレッドの寝顔を見られるわよ。」
「そうだね。天使の寝顔を見に行こうか。」
一つずつ包みを抱えると、足音を忍ばせて二人の部屋の扉の前まで進んでいった。

今日は満月だ。皓皓と輝く月の光は、いつもよりも明るく辺りを照らしている。
扉を開けて、ジュリアとダニエルは一瞬顔を合わせて微笑んだ。

月の光に照らされて、二人の顔がほのかに光をまとっている。
少し肌寒いのだろうか。ぴったりと寄り添って毛布にくるまっている姿は小さな頃と変わらない。
いつもは一人きりで眠っているミレーユは、時々怖い夢を見て、夜中にこっそりジュリアのもとにやってくるときがある。
不安そうな顔をしてぎゅうううっとしがみついて来る様子は、昼間の元気な姿を見ているだけに、少し切なくなる。
負けずにぎゅううっと抱きしめると、安心したように微笑んで、あっという間に眠ってしまう。
柔らかで温かなミレーユにほっとして、自分もあっという間に眠ってしまう。

目の前に穏やかな顔をして眠っている二人。
双子とはいっても、男の子と女の子だ。
成長するにつれて、ちょっとずつ変わっていくものだと思っていたけれど、十歳を過ぎた今でもそっくりな顔をしている。
違うのは髪の色と長さだけ。そう思っていたけれど。
じっと見つめていると、二人そろって口元が微笑んだ。

「誕生日おめでとう。」
小声でささやくと、ジュリアは包みを広げて中のものを二人の上に広げた。
今年の贈り物はベッドカバーだ。
今まで使っていたものがさすがにいろいろと擦り切れてしまっていた。

「模様は同じものなのかい?」
広げられた不思議な幾何学模様に彩られたカバーを見て、ダニエルは思わず目を瞠った。
「……?ええ。ミレーユがお揃いがいいって言ったから、父さんが持っているのも同じ模様よ?」
きょとんとしてジュリアがダニエルの顔を見つめる。
「・・・・・・そうか。今初めて完成したものを見たけれど・・・。見事なものだな。」
そばにある椅子の上に、ダニエルは抱えていたもう一つのベッドカバーをそっと置いた。

少し歯切れの悪いダニエルの言葉を不思議に思いながらも、ジュリアは二人にかけられたカバーを見つめる。
「今回は初めてミレーユも手伝ってくれたから…。フレッドに内緒にして驚かせるんだって張り切ってくれたわ。」
制作過程を思い出しながら、ふふっとジュリアは微笑んだ。
「さてと、明日の朝も早いし。もう寝ましょう。」
「そうだね。」
二人の頬にかかったそれぞれの髪をそっと耳のうしろへと流すと、くすぐったそうに、二人は頭を動かした。そんなところもそっくりだ。

***
「おはよう!フレッド!誕生日おめでとう!」
いつもと同じようにミレーユは目を覚ました。そして、目の前にある同じ顔をした兄に今日の特別な祝福の言葉を贈った。
「誕生日おめでとう!ミレーユ!…ああ!今年も先を越されたちゃったよ。」
少し悔しそうにフレッドが続ける。
「今日もぼくそっくりで可愛いよ。大好きなミレーユ。」
いつもと同じ朝の挨拶を交わすと、二人は同時に起き上がった。

「「わぁぁぁぁぁ。」」
目の前に広がった新しいベッドカバーに二人は同時に歓声を上げた。

「おや。お目覚めのようだよ?」
朝食の準備をしていたダニエルが、隣のジュリアに声をかける。
「そうみたいね。お祝いを言いに行きましょうか。」
二人は手を止めて、歓声の続く二人の部屋へと向かった。

~終わり~

フレッドさんミレーユさん誕生日おめでとう!
ということでイロイロトシツレイイタシマシタ。
ここまでのお付き合いありがとうございました。

誕生日…オールセン家大好きです!とやはりいつもの感じになりました。
フレミレがいちゃついていると幸せなので、コミカライズ新作は非常に嬉しかったです!
フレッドさんの幾何学模様はジュリアママからのものなのかしら?と思い、パッチワークのベッドカバーの模様が個性的なものなのかしら?と妄想したのでした。
うまく伝わっていない気はひしひしとするのですが。すみません。
ミレーユが実家に帰った時に、ママからのベッドカバーを見てしんみりする場面が好きです。
手芸もそれなりにこなせるようなので、実家にいた頃にママと一緒に針を持ったりしたのかなと。
初めての作品を大好きなフレッドさんとお揃いにしてみたら?と。
妄想が広がりました。
パッチワークの作品は素敵ですよねぇぇぇぇぇぇ。
と手芸苦手な私はネットでさまよいつつうっとりしておりました。
世の中いろいろな魔法の手が存在しております。

最後までお付き合いいただきありがとうございました!



20101102 おまけが降ってきたので(笑)。
『その頃』
***
「誕生日おめでとう~。」
テーブルの上には、様々な色や形の菓子が所狭しと並べられている。
リヒャルトは少し呆れながらも、久しぶりの叔父との二人きりのお茶会を楽しんでいた。
「一緒に行かなくてよかったんですか?」
目の前に広がっているお菓子は彼の最愛の息子と娘のために用意したものと同じだと聞いている。
「……行きたかったけれど。まだ行けないんだよ。」
言い終わらないうちに、目に涙を一杯溜めたかと思うとあっという間に涙が止まらなくなってしまった。
慌てて、ハンカチを取り出すと、そっとエドゥアルトの目の前に差し出す。
「ありがとう。リヒャルト。きみは優しい子だね。」
差し出した手をきゅっと握りしめると、エドゥアルトはにっこりと微笑んだ。
「きみがいるから、寂しくないよ。」
じっと瞳を見つめられて、リヒャルトは何も言えなくなってしまった。
寂しくないのは自分の方だ。
何かと気にかけてくれるこの優しい叔父に会えることは、自分にとっての里帰りなのかもしれない。
***
「ぼくがいないとお父上が寂しがって、屋敷の人たちが仕事にならないって言っていたから、きみが慰めてあげてくれる?」
いつものあっけらかんとした笑顔で半ば無理矢理に別邸に連れ込まれたのは、つい先日のことだ。
当然のように付き従ってきたロジオンは、以前から聞かされていたのか、なぜか準備万端だった。
「フレッド~。」
嬉しそうに抱き締めたエドゥアルトはその勢いで、
「リヒャルト~。」
と同じように抱き着いて歓迎してくれた。
***
下町の誕生日会とはどんなものだろう。
久しぶりに会うフレッドの家族とは、どんな人たちだろう。
同じ顔をした双子の妹とはどんな子だろう。
穏やかな気持ちで彼らの誕生日を祝いたいと素直に思った。
***終わり***
最後までのお付き合いありがとうございました。
お留守番なパパとリヒャルトもラブラブだといいな。ということで。



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